2014年02月28日

経営者の苦しみ (2年を過ぎて)

 こんにちは、パン助です。

2つ前の記事の「結局潰れてしまうパン屋さん その2」で、職人の話を書きましたが、今回は経営者の方面から、経営者の苦しみ方面も書いてみようと思います。

 とはいえ、僕もまだちょっとしかパン屋を経営していないので、大して共感できる方はいないかもしれませんが、、、。


経営をしている人は、パン作りとは別のいくつもの悩みを抱えていることが多いです。
 その中でもトップを占めるのは人間関係でしょう。

人間関係と言えば、従業員が辞めた理由でもトップになるのですが、経営者からしてもこれは同じです。

本来であれば自分がリーダーとなり、スタッフに今日やるべきことを明確に伝え、それをスタッフはテキパキとこなし、なおかつ売上も順調、スタッフもお互い仲良く、尊敬や感謝の念を持ち、程よい緊張感と達成感、そしてスタッフも好きな仕事として楽しんで自分のお店でずっと働いてくれそうな、まさに円満そのものの理想を描いていることでしょう。

 しかし、現実は、、、

リーダーとは名ばかりで、スタッフに今日やるべきことを伝えなくともスタッフはいつも通りの作業をこなしているが、売上が悪いとちょっとのミスにイライラが募り、変な電話やクレームの電話で予定よりもパンの製造が遅れ、かといってお互いがフォローしあうわけでもなく、いつものペースのままで、ズルズルと残業をしているスタッフに腹が立ち、かといって声を荒げても職場の雰囲気が悪くなるだけなので、自分の中に溜め込み、売上は天気に振り回され、残ったパンを廃棄または翌日に売るために詰め直し、疲れているのにスタッフがうっかりやり残した仕事を片付けて、余ったパンを食べながら独り黙々とレジ清算、、、。

 僕もたまに思います。

「よく生きてられるな〜、自分。」と。

「苦しい、寂しい、ぐぅぅ、。」と。


何かの歌詞じゃないけど、「あきらめることも許されないから」と、パン屋を一度はじめたら辞める踏ん切りって中々つかないんです。

 
 パン助でも辞めたいと思った事があるの?とおもうかもしれませんが、もちろんあります。

僕が最初に自分のお店を閉めようと思ったのは、オープンの当日です。

その日は本当に「僕は一体なんてことを始めてしまったんだ!」と中途半端なしょぼいパンを並べては、お客さんが、これしか無いの?と不満顔で帰っていく姿をオープンで来てくれた何人ものお客さんが、閉店までエンドレスでみせつけられるのです。

 本当に、その日はスタッフに、「悪いけど、一旦辞めようかと思う」と言ったぐらいでした。
「なんて頼りないんだろう、自分は」という情けなさも加わり、本当にその時に家族がいなかったら僕はパン屋のオーブンに全身ツッコんでいたかもしれません。


 そんなに大きな物を背負っているわけでは無いです。
スタッフだって正社員ならまだしも、僕のような小規模なお店はパートやアルバイトですので、辞めたらそりゃ痛手ですが、バイト感覚で辞めていった人を何人も見てきたので、いつ辞められてもいいような妙な覚悟はもっていますし、僕のパン屋が潰れても、世の中はいつもと同じ様に回り続けるんじゃないだろうかという、冷めた自分もいます。

 
 でも、本当はただおいしいパンが作りたかっただけなんだ。それを皆に食べてもらいたかった。


もちろん、本当の目的は金稼ぎだったかもしれない、生活だったかもしれないですが、そういう純粋な気持ちもどこかにあったんです。
 むしろそれが全てだって人もいるかもしれない、でも、それがパンを作るどころか、人間関係だったり売上だったり、材料の値上がりだったり、俺らパン屋が何か悪い事でもしたのかと言わんばかりの永遠に繰り返される戦いに、その純粋な気持ちまでもがパンとは全然関係の無い所でいつのまにかすり減ってなくなっていくような、、、こんなことならパン作りは趣味でやめとけば良かった、と言わんばかりの心をへし折りそうな毎日が続くことだってあるんです。


 そして、売上って経営やるとわかるんだけど、嘘みたいに自分の気持ちに反映する時がある。


雨でパンがたくさん残りそうな時に、「やだなぁ、最悪だなぁ」と思って、接客もその顔ですると、お客さんはどんどん去ってく。
逆に、そんな雨でも、こんな雨の日にでも自分の店に来てくれるお客さんに、最高の笑顔でおもてなしをしよう、って頑張ると、そのお客さんがパンを買い終わって袋を渡す時にすっごい満足気な顔で「ありがとう」って言ってくれて、それはこっちのセリフだー嬉!!ってなる。そこから売上が挽回するんです。嘘みたいでしょ?でもホント。


 これは雇われている時にはあんまりわからなかった。パンが余って嫌なのは、後で上司が、売上が悪いとか、愚痴や嫌味を言われるのが嫌なだけで、パン自体が残っても、もらえるからラッキーぐらいにしか思って無かった。
 
 これが自分のお店だと、「この余ったパン」を見るだけで、本当に辛かったりするのだ。


これはやがて慣れてしまうものなのか、それとも、慣れないでこの苦しみを抱えるからこそ強くなるのだ、と成長の糧にするのか、


 僕にもわかりません!!!



とても忙しい日々が続いていて、ちょっとストレス発散がてらにブログの更新が続いていますが(どんな発散方法だ)僕ははとても元気ですよ。むしろ忙しい程燃えるタイプです。


僕のパン屋も売上がいい時ばかりではありません。
 パン屋をやられている皆さんも、是非、コメントで愚痴ってくださいね。
色々なヒントがうまれるかもしれません。

 
 今回は愚痴まじりのブログでした。


それでは、パン助でした。


【パン屋の悩みの最新記事】
posted by pansuke at 03:05 | Comment(11) | パン屋の悩み
この記事へのコメント
こんばんわ!
すごいですねーちょっと目を話した隙にこんなに更新されてるとは思いませんでした笑
Posted by パオン at 2014年02月28日 22:37
 パオンさん
こんばんわ!
 ブログの最初の方は毎日更新してたんですけどね、、、。最近は中々、過去を振り返る暇がないので、気まぐれな更新にお付き合いいただきありがとうございます!
Posted by パン助 at 2014年03月02日 01:43
パン助さん、こんにちわ。最近生地じゃなかった記事が多いのでうれしい。
 部下と上司。生徒と先生。弟子と師匠。後輩と先輩。子と親。顧客側と店側。
 人間関係は、時としてそのどちらの立場にもなりうることもあったりして、難しい。
 大体、まず前者になりますが、後者になった時初めてその時の振舞いを後悔したりします。
Posted by おまかせ太郎 at 2014年03月02日 12:56
 おまかせ太郎さん

こんにちわ!
 僕も最近、取引業者さんが納品が遅れると、以前はギャーギャー言ってましたが、随分丸くなったと思います汗

 色んな所で人はつながってますので、気をつけたいと思います。
Posted by パン助 at 2014年03月03日 11:22
パンが売れ残るのが嫌な従業員もいますよ、ココに。
何か負けた感ありますよね。
Posted by パオン at 2014年03月04日 02:22
弟子と師匠!

よくいじめてくれた先輩が2月でいなくなりました。せっかく慣れてきたのに・・ねーんてね!
まぁ、私がヘコタレなかったせいなのかな笑

しったこっちゃねーけど笑
Posted by パオン at 2014年03月04日 02:24
 パオンさん
めっちゃ愚痴ってる笑
 
 売れ残りは、販売の場合はもちろん、製造の場合翌朝にパンがたくさん並んでる時は朝から悔しいですね。
 
 先輩にいじめられてたんですか?復讐なんてダメですよ。先輩がパン屋をはじめたら、隣にパン屋をたてて、実力でぶっとばしましょう!!(サラリと酷い事言ってる。)
Posted by パン助 at 2014年03月04日 03:42
パン助という検索でこちらにたどり着きました。人という点において共感するところが非常にあります。

すばらしい内容ですし、それなりにいろいろ経験されているんだろうなというのが感じました。働きながらの更新は大変かと思いますが頑張ってください。

これからちょくちょくお邪魔させていただきます。
Posted by パンだ at 2014年03月04日 10:27
 パンださん
こんにちは。
 なぜパン助という検索をしていたのかが、すごく気になります笑
 このブログは忙しい自分を見つめ直す精神安定剤の役割も果たしてるので、更新に波がありますが、暇つぶしに見ていってください。
 
Posted by パン助 at 2014年03月05日 05:23
初めまして。なおといいます。
パンがとっても好きで、気づいたらパン助さんのブログを読んでました。
ただ美味しいパンを作りたかった。
めちゃめちゃかっこいいです。さすが職人さんです。
差し支えなければどちらにお店があるのか知りたいです。教えていただくことは可能でしょうか。
Posted by なお at 2014年03月16日 00:40
 なおさん

嬉しいコメントありがとうございます。
 お店の場所は今のところ秘密ですよ。
ごめんなさい。
Posted by パン助 at 2014年03月20日 01:38
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