2018年09月01日

地獄のパン屋さん

 こんにちは、パン助です。

いつでもポジティブだと思っていた僕は、大変な時は試練の時、今は頑張りどころだと気を張っていましたが、最近の僕はやる気がほとんどありません。

気持ち的な問題ですが、集中力が全く安定しません。
 このブログは僕の脳から直接言葉を垂れ流しているだけなのでどうにでもなりますが、パンの仕事は集中力が乱れた時に、仕込みの計量を間違えたり、オーブンのタイマーを押し忘れたりで、集中力の欠如からの失敗が、商品の作り直し、材料費の圧迫、お客さんからの「あの商品ないんですか?」の圧力、それによる顧客の減少、と何重にも響くダメージのオーケストラ状態で、本当にダメージが大きいので、取り掛かる時は集中している時でないと、気分屋の僕はどんどん腰が重くなります。

 で、そういう時にモチベーションが上がるのもお客さんなんです。
接客をすることで、ウチの店のパンを待ってくれている人がいるんだと、やる気がでます。
でます、が、そういう時にモチベーションを奪うのもまたお客さんなんです。

 今、一人でお店を回すときがある僕は、売り場ばかりをみていられません。
中で翌日の仕込みをしていると、チラッと売り場が見えるのですが、入ってきたのは白いランニングシャツを来た無精ひげ生やしたおじさん。売り場をみるなり真っ先に試食に手を伸ばします。
 そして試食をくっちゃくっちゃと食べながら、次の試食に手を伸ばします。
この間に、一度でもトレーにパンを乗せようとかそういう意識はありません。
ただただ、試食がそこにあるから、食べる。それだけ。そして試食を一通り食べ漁ると、スーッと帰っていきます。

また別のおじさんは、フードコートからふら〜っと入ってきて、僕がいらっしゃいませというと、なんて答えたと思います?

汚いおじさん「いや、つまみが無いかなって」

ニヤニヤと歯が抜けた汚い口で聞いてもいない言い訳をこぼしながら、試食を汚れた黒い手で持てるだけ持ってフードコートへ帰って行きます。

 底辺という言葉は使いたくなかった。でもここはド底辺のスーパーなんじゃないかって思ってしまいます。なんだこの民度は、なんだこの糞みたいな人間は、、、。
 僕が魔族なら、人間共を滅ぼしたいその気持ちが今ならわかります。

 いつもニコニコの僕もゴキブリやダニに向かって笑顔は向けません。
汚いゴミを見るような目でひたすら大きな声で怒鳴るように「いらっしゃいませ!!」と追い払います。いらっしゃいませを威嚇に使う。いらっしゃいませにはこんな使い方があったのね。、、、本当に何やってんだろう僕は。


地獄とは何か。地獄とは。


 僕の哲学の授業がまた繰り返されます。
答えは出ません。地獄について考え続けなければならないこの状態がもしかしたら地獄かもしれません。

 
良かった、頑張らなくて。
 僕がもし頑張っていたら、もう二度と立ち直ることは無かったかもしれません。

目標や課題を立ててそれに向かって努力するのは好きですが、後は終わりを待つだけの場所で何かしようとは全く思いません。ゴキブリやダニの退治に全力を尽くすのは殺虫剤の仕事です。パン職人がそこに力を使ってどうする。正直今は、仕事中にこのようにブログを書いているぐらいなので、パン屋さんからしたら怠けているも同然だと思います。でも肯定する人が誰もいなくても、僕はなるべく自分の行動を肯定するようにしています。そうしないと、逃げ道無くなって苦しくなってしまう。


 今は、自分が好きなヤフオクで機材を眺めたり、クッキーシューやチーズケーキのレシピを探したり、YOUTUBEの動画見ながら、抜けかけた魂のしっぽだけは離さないようにかろうじて握って過ごしてます。


 ああ、本当に、穴があったら飛び込みたい。暗くて深い闇の中で泥に溶け込むように眠りたい。


 今の心境は何なんでしょうね。

皆さんも同じような状況になったら、どうなるのでしょうか。

僕はまた、来年か再来年にお店を開くと思います。
 ただ、今のパン屋のあり方に危機感や違和感を覚えているのも確かです。
自分の時間を作れるパン屋さんを目指したい。

 もう少し料理の勉強をしたり、お菓子の方も勉強したり、パンの酵母や技術の勉強もしたり、本を読んだり動画を学んだり、やりたいことはたくさんあります。

 
 地獄のパン屋さんを早く抜け出したい。

それでは、パン助でした。
posted by pansuke at 18:04 | Comment(9) | 開業前に必要な知識