2018年08月22日

パン屋で一番大切な事 (ひとり脳内会議その1)

 こんにちは、パン助です。

結構お便りで
「パンの仕事で何が重要ですか?」
「一番大事なことはなんですか?」
みたいな質問を、開業前のパン業界に入ったばかり人達から聞かれることがあります。

 特に質問が多いのが異業種を何年も経験してからパン業界に入ってくる方でしょうか。不安や迷いがある中、この業界に来てさらにネットでこのブログにたどり着いて読んでくれていることから、挑戦への意気込みが感じられます。
 

 さて、そんな質問ですが実は回答には結構悩んでいます。

「一番」てなんだろう。

「一番好きな食べ物はなんですか?」
ずっと好きなものを食べ続けられる人もいると思いますが、僕は麻婆豆腐が好きですけどさすがに3日目は別の物を食べたい。
その時々で一番大事なことはあるけど、そこにずっと目を向けていると今度別の大事な何かが見えてきたり、逆に見落としてしまったり。
 コレが大事と、それに決めてそれを何よりも大事にすることも大事です。が、それはうまくいってるときだけですよね。うまくいってない時に柔軟に対応することも大事だと思います。


 僕はこのブログの開業当初から「味」と「接客」が大事だと言ってきました。
それは、その当時のお店が「味」と「接客」を大事にして黒字でうまくいっていたからです。
今思うと、それが根拠となり自信となり、ブログで伝える結果となりました。

しかしそれは今思えば、以前の静岡のお店の雰囲気と外観などが実はある程度平均値をクリアしていたからではないかとも思っています。

 では、今思う「大事」は何でしょうか。
実は僕は頭の中でけっこうそのことを考える時があって、僕の場合はそれをひとり脳内会議と呼び、仕事をしてる時に月一ぐらいで「何が一番大事なのか」を話し合う時があります。
 

今回の登場人物は以下の大臣。

味大臣「大事なのは味覚。パン屋のオーナーの味覚がそのお店のパンの味そのものになる」
接客大臣「重要なのは接客じゃ。どんなに味がよかろうとも接客が酷ければ客は来ぬ。」
雰囲気大臣「いえいえ、どんな味と接客がよくてもお店の雰囲気最悪なら客は去りますよ。」
立地大臣「飲食は立地が全て。立地良ければ全て良し。海の真ん中に客が来るかね?」
人間大臣「人間力、それが店の体を表す。人の魅力は店の魅力。店とは人、人とは店なり。」
価格大臣「価格です。誰がなんと言おうと価格です。その店にあった商品価格をつけるセンス。これです。」
企画大臣「人集まる所にイベントあり。企画、演出、全ての道はそこからはじまる。」 

パン助「、、、ではよろしくお願いします。」

(他にも成形大臣や焼成大臣、ポイントカード大臣や粗利大臣、コスパ重視大臣や笑顔大臣、気持ち大臣や家庭大臣、肩書き大臣や健康大臣や全部大臣などいましたが、長くなったので省略)


パン助「では、みなさん。パン屋に一番大切なものはなんでしょうか。」
一同「私だ!!!!!!!」
パン助「そうですよね、、、そうなりますよね、、、。」
パン助「じゃあちょっとテーマを変えましょう。車に一番大切なものはなんでしょうか。」
味大臣「車に味、、、は無いから速度かな」
接客大臣「ディーラーの接客でしょう。」
「いやいや、燃費ですな」「馬鹿な、見た目が大事」「いいや雰囲気」「価格」「乗り心地」「安全性」「メーカー」「全部だ」

パン助「うーん、答えがたくさん」
味大臣「君はどう思うんだい?意見を聞いているだけで自分の意見はないのかい?」
パン助「えーと、見た目?あんまり興味ないから、あとは価格とか燃費とか。」

接客大臣「ふん。君は今自信がないんだろう。君が会議を開くときはいっつも僕らの意見を聞くだけ聞いて後は、ほったらかしさ。なんで周りの意見を聞こうとする?なぜ、自分の意見がぼんやりしている?それは君が今、自信が無いからだとは思わないか?」

パン助「、、、たしかに。」

肩書き大臣「君はニートから二年弱のパン屋のアルバイトを経てパン屋になっているね。そしてたまたま一回目はうまくいった。だが、何度も失敗している内にいつの間にか自信を失ったんだ。パンの技術研究所に行くのはなぜだい?」

パン助「もう一度パンの勉強をきちんとしたくて、、、」

肩書き大臣「そうだ。君のパンはアルバイト時代に教わったり、パンの本に載っているレシピを実現したり、見よう見まねで自分のパンにしていったかもしれない。それで最初はうまくいった。しかし、パン業界は変わりつつある。」

粗利大臣「ふむ。ここ数年で材料費の値上がりは著しい。材料費が上がれば今までそこそこおいしいパンでもそこそこの値段で売ってそこそこの利益が出ていたかもしれませんが、それが通じなくなる。材料費を削っても今度は人件費が上がってきている。失うばかりでお金が残らなければ生きてはいけない。」

人間大臣「生半可な覚悟や知識でパン業界に挑んできたパン助、君は己の脆さと感性から、このままでは生き残れないと本能的な根底を覆される危機感を感じた、違うかい?私にはわかるよ。私は君の一部だからね。だからパンを学べるところを探し、そこで自信を取り戻そうとした、そうだろう。」

パン助「ふぅ、、、。まぁ半分正解ってところかな。」

パン助「まぁ確かに、自信が無いのは認めるよ。実際に失敗してにっちもさっちもいかない状態を「予想通り、こうなることはわかっていたさ」なんてドヤ顔で嘘言っても現実は変わらないしね。でも僕がパンをもう一度学びたいと思った理由は、前にも言った通り、一つは健康のあり方を考えたから。自分の店のバターたっぷり高カロリーのパンを食べて糖尿病を気にするお客さんや、ぽっこりした自分のお腹を見て、これが僕の求めていたパンの形なんだろうかと、疑問に思うことが何度かあった。」


パン助「他にも、、、あれ、これ言ったかな。静岡のお店に来た外国人に言われた一言。」

接客大臣「外国人に言われた一言?」

パン助「うん、そう。とってもシンプルで核をついた一言。」

接客大臣「それは?」

パン助「それは、、、」



ブログ大臣「つづく」


 
posted by pansuke at 00:30 | Comment(8) | 開業前に必要な知識