2013年09月19日

お店の改装は、自分の感性を大切に。その1「音とにおい」

 こんにちは、パン助です。

今日は、居抜きのお店を選んだり、改装する際に少し気になった事を。

 僕は、お店を作る際に、「なんとなくいい」とか「なんとなくやだ」という気持ちを大事にします。
これは、自分の感性であり、その感性を研ぎすませると、何が嫌で、何がダメで、何が良いのかが感覚的にわかってきます。

 洋服選びでも、御飯を食べるお店でも、人間関係でも、理由がわからないけど、気に入ったり気に入らなかったりすることってありますよね。店員におすすめされても、いくら周りが似合ってると言われても、自分が気に入らないものを身につけたり、落ち着かない場所で食事をしたり買い物をするのは、納得いかなかったりする、それはその人の感性による物が大きいと思います。

 落ち着く、落ち着かないも人それぞれで、マクドナルドで周りが騒がしい所で仕事や勉強をするとはかどる人も入れば、周りに誰もいない所で集中した方が効率が良い人もいます。ちなみに僕は机が向き合っているような職場では、全く集中できないタイプなので、そういう所でも黙々と作業を進められる人は、集中力があるんだなとうらやましく思います。

 さて、そういう感性を持ったまま、図面だけを見て物の配置を決めたりしてもいてもいいですが、僕の場合はその場所に行き、そのお店に来るお客さんの気持ちになって、お客さんが家を出て、お店をみつけて、お店の中でパンを買って、家に帰ってパンを食べるまでのイメージをします。

 よく、テレビで見るものづくりの職人さんなんかは、例えばフラワーアートなんかでも、お花をテキパキと選んでさくさくと作業を進めていきますよね。あれは、イメージが洗練された職人さんだからできるのであり、まだ完成が見えていないのに、お店作りをあんな感じで進めるのは、素人の僕らには危険です。
 逆に、大工さんや工事の担当者さんは、ガッチリやることが決まっていないと仕事にならないので、僕らに細かなとこまで、どこに電気をつけて、どこにガス管を通して、、と聞いて来ます。その時に、「適当にその辺で、、、」というわけにはいかず、また、そういう気の抜けた感じで電気の位置なんかを決めると、後悔する場合も多いです。(後で物が置けなくて、作業効率が悪くなったりします。)

 なので、自分が別のパン屋で買い物する時に細かな事に目を配りながら、気になった所はメモなどするなりしておくと良いです。
レジの高さ、商品のパンの段数や高さ、パンの並べ方、プライスカードの見せ方、証明や厨房の見せ方などなど。
自分なりに納得できる形で、電気はこの辺りにあると、パンにキレイに光が当たって美味しそうに見えるとか、LEDだと光の輪郭がくっきりだから、ハロゲン球の方がパン屋には合ってるとか、そういう細かな配慮がそのままお店になります。(最近はLEDでもほんわかした光もあります。)
 逆に、細かな配置が苦手な人は、ある程度応用が利く、電気が固定ではなくてスライド式で動かせたり、首フリタイプのライトにしたり、後で変更できる物にするのも良いと思います。


 これらの細かな事はひとつひとつあげると膨大な量になるので、今回は「音とにおい」にテーマを絞ります。


僕は当初の予定では、今回の店舗はわずか20平米の店舗に中に厨房機器を置いてしまうと、お客さんの販売スペースが無くなるので、外にショーケースを見せて、対面式のパン屋にする予定でした。外にショーケースがあり、対面式のお店となると、イメージは、タイヤキ屋さんや移動販売のお店のように、お客さんが店内に入らずに買い物するような感じです。

 当初はこれでいいと思いました。中でスタッフ2人で、厨房でパン作りをしながら、一人が販売もする形です。
しかし、実際に居抜きのお店に行き、お客さんが買い物する感じでお店の対面窓の前に立ってみると、、、

 「うるさい、、、。」

僕はそう思ってしまいました。後ろは車が結構通る駅に近い通りで、ビルの間に挟まれて音が反響するので、お店で外の対面ショーケースのある予定の位置に立つと、パンを選ぶ時にやたら雑音が気になり、さらにビルの間で風も通りやすく、パンのニオイも一瞬にして無くなると感じたのです。

 僕みたいに集中力が途切れやすいタイプがショーケースからそのお店でパンを選ぶとなると、、、僕の頭の中は

パン助「うーん、何にしよう、、」
車「びゅーん」
パン助「あんぱ…」
車「びゅーん」「プップー」「びゅびゅーん」
パン助「食パンも…」
車「ビューン」「ドゥンドゥン(低音が響く車)」
パン助「落ち着かないなぁ、、、もうこれでいいやぁ」となります。

 もしたい焼き屋や屋台ならそれでもいいです。雨の日でも、傘をさしながら、ちょろっと寄ってもすぐに商品が出てきますよね。
でも、パンは種類があれば「どれにしよ〜」と迷ったり、じっくり選びたい。
パンのニオイがして、「うわ〜いいにおい」って言いたい。
並べられたパンを見て「おいしそ〜」って言いたいんです。

 つまり、そこにこだわることは、一つのパン屋という空間を提供することで、お客さんを別世界に取り込んで、なんだかこのお店は居心地がいいと思ったり、あのパン屋は小さいけど実はお気に入り、となったりします。
 
 でも後ろで車がビュンビュン通っている中で、排気ガスのニオイやいくつもの飲食店の昼時臭が混ざったニオイに晒されながら、お客さんはそこに時間をかけて買い物をしたいとは思わないんです。
 売るスタッフだって、お客さんが排気ガスにごほごほしたり、しかめ面しながら「じゃあこれとこれでいいです、ゲホゲホ早くください」とかせかされたり、「このパンがオススメでーす」とスタッフが言っても「え?なに?(後ろの車が)うるさくて聞こえない?」みたいな感じでパンを選んだら、お互い気分は良く無いですよね。

 下町の商店街や歩行者天国みたいな感じでそういうスタイルが乱立している地域なら良いのですが、やはり僕はこの後ろに幹線道路というか、車通りが多い車道が来る場合には、この対面式はふさわしく無いと感じたので、急遽、わずかながらたった2.5畳程度の販売スペースを設け、ドアをつけてお客さんにパンのニオイと静かな落ち着いた空間でパンを選べるようにしました。
 サイズ的にはちょっとATMみたいですけどね。ATMのある部屋にパンがたくさん並んでいる感じです。ATMも置こうかしら。


 それが吉とでるか凶とでるかは、わかりません、でも、僕は自分のお店で自分がこだわらなかったら、自分でお店を作る意味なんて無いと思うので、大工さんに無理を言ってやってもらいました。

 結果がわかるのはもう少し先です。

それでは、パン助でした。


 
 
posted by pansuke at 05:28 | Comment(0) | 開業前に必要な知識